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金属材料とは|金属材料の種類と「鉄鋼」「非鉄金属」のちがい、快削材・難削材を解説

金属材料とは|金属材料の種類と「鉄鋼」「非鉄金属」のちがい、快削材・難削材を解説

公開日:
2020/09/10 (2020/10/31 更新)by 甲斐 智
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| 塑性加工 | 除去加工 |
       

金属加工の現場ではさまざまな「金属材料」が使われます。

金属材料にはそれぞれ特性があり、素材と加工の組み合わせによっては、品質にバラつきがでたり、製品不良の原因になることも。

材料の選定は製品の「目的」や「コスト」によって決められますが、切削プレスなど 加工方法にあわせた材料選び も重要です。

この記事では、代表的な「金属材料」と特徴について解説しています。

金属材料の種類

金属材料について|金属材料の種類

金属材料に使われる素材は、おおきく「鉄鋼」と「非鉄金属」に分けられます。
製品や加工目的によって、さまざまな素材が使い分けられています。

鉄鋼について

鉄鋼は、金属材料のなかでも低コストで加工性がよく熱処理しやすいことから、たくさんの製品に使われています。

鉄鋼は工業製品の90%を占めるといわれ、産業機械や鉄道・航空などなどあらゆる産業の基盤となっています。

炭素鋼(鋼 はがね)

金属材料について|炭素鋼(鋼 はがね)

炭素鋼は鉄に0.02%~2%の炭素を含んだ金属で、一般的には鋼(はがね)とよばれます。
(純度の高い鉄はもろく加工がむずかしいため、工業製品では使われません)

熱処理によって性質を大きく変えることができるため、はば広い用途で使われています。

炭素鋼とは:
炭素鋼(たんそこう、carbon steel)とは、鉄と炭素の合金である鋼の一種で、炭素以外の含有元素の量が合金鋼に分類されない量以下である鋼である。
加工が容易で廉価なので一般的によく使用される鉄鋼材料である。
引用元:フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)

〈炭素鋼の種類〉

SPCC(冷間圧延鋼板)

金属材料について|SPCC(冷間圧延鋼板)

SPCCは、板金や「プレス加工」「曲げ加工」などで使われる板状の金属材料です。
低コストで加工性がよいため、自動車や家電などの一般的な部品材料として広く利用されています。

SS材(一般構造用圧延鋼材)

金属材料について|SS材(一般構造用圧延鋼材)

SS材は、ビルや橋などの建築・土木で使われる「構造用」の金属材料です。
じん性(ねばり強さ)がありコストパフォーマンスも高いため、船舶などのおおきな構造物にも利用されます。

SS400など、SSの後ろに「引張り強度」をつけて表します。
溶接や熱処理はせずに使われるのが一般的です。

SC材(機械構造用炭素鋼鋼材)

金属材料について|SC材(機械構造用炭素鋼鋼材)

SC材は歯車や軸部品など、「機械部品」の素材として使われる金属材料です。
加工性がよく焼き入れもできるため、強度が必要とされる産業用部品として広く利用されています。

S45C・S55C など、SとCのあいだに「含まれる炭素量」をつけて表します。

SK材(炭素工具鋼鋼材)

金属材料について|SK材(炭素工具鋼鋼材)

SK材はドリルやハンドツールなど、「工具」の素材として使われる金属材料です。
硬さと耐摩耗性に優れているのが特徴です。

クロムやタングステンなどを加えた「SKH」は、マシニングセンタの高速加工にも広く利用されています。

SK95など、Sの後ろに「含まれる炭素量」をつけて表します。

合金鋼

金属材料について|合金鋼

合金鋼は「炭素鋼」をベースに、さまざまな金属を加えた金属材料です。

クロムやモリブデンなどさまざまな元素を加えることで、もとの金属よりも強度や機械的性能を高めることができます。

金属材料について|ステンレス鋼

耐食性を高めた「ステンレス鋼」や、溶接性を高めた「マンガンモリブデン鋼」などが知られています。

鋳鉄(ちゅうてつ)

金属材料について|鋳鉄(ちゅうてつ)

鋳鉄(ちゅうてつ)は、おもに「鋳造(ちゅうぞう)」で使われる金属材料です。
炭素を多く含むため融点が低く、鋳型のすみずみにまで金属を流し込むことができます。

内部のグラファイト(黒鉛)を変化させることで、硬さや切削加工性を向上させた「ダクタイル鋳鉄」とよばれる金属材料もあります。

高い強度がもとめられる、自動車部品やマンホール・水道管などに利用されています。

特殊鋼

金属材料について|特殊鋼

特殊鋼は、鉄に炭素以外のさまざまな元素を加えた金属材料です。

添加する元素の性質によって、強度や硬度、耐食性・耐摩耗性など、材料に特性を持たせることができます。

非鉄金属について

非鉄金属とは、鉄や炭素鋼(鋼)以外の金属のことです。

非鉄金属とは:
非鉄金属とは、鉄以外の金属の総称で、鉄とその合金である鋼をのぞく金属のことです。
その生産量は鉄の生産量に比べて少ないことから、ひとまとめにして非鉄金属と呼ばれており、アルミニウムなどの軽金属、銅や亜鉛などのベースメタル、レアメタル、レアアース、金銀などの貴金属に分けられます。
引用元:en-japan inc.「非鉄金属って何?」

アルミニウム

金属材料について|アルミニウム

アルミニウムは、金属材料のなかでも軽い金属材料です。
柔らかく加工しやすいため、アルミ缶やサッシなどの日用品にも多く利用されています。

マグネシウムや銅をまぜたアルミニウム合金の「ジュラルミン」は、航空機の構造素材としても知られています。

金属材料について|アルミダイキャスト

融点が低く鋳造しやすいため、ダイカスト鋳造によるアルミダイキャストの材料としても使われます。

金属材料について|銅

銅は精錬がかんたんなため、古くは青銅器や農具などに使われています。
工業用途では、加工性・耐食性・熱伝導性・抗菌性に優れ、医療や船舶、電子部品などの分野で多く使われています。

金属材料について|真鍮(しんちゅう)

銅と亜鉛の合金「真鍮(しんちゅう)」は、電気伝導の特性からコネクタなど接続器にも活用されています。

銅の価格は世界を占う?
銅の価格は世界経済に先行して値動きするため、世界の景気を診断する「ドクター・カッパー(銅:copper)」ともよばれています。

チタン

金属材料について|チタン

チタンは、強度・軽さともにすぐれた金属材料です。
耐食性・耐熱性にも優れるため、自動車エンジン部品や航空機部品などで広く使われています。

金属材料について|人工関節・人工骨

また生体親和性も高いため、人工関節や人工骨などにも利用されています。

マグネシウム

金属材料について|マグネシウム

マグネシウムは、金属のなかでももっとも比重の高い金属材料です。

軽量かつ強度であることから、自動車のフレームやノートパソコン・デジカメなど、幅広い分野でニーズが高まっている素材のひとつです。

インコネル

金属材料について|インコネル

インコネルは、ニッケルに炭素・鉄・クロムなどを混ぜた合金です。

耐熱性・耐食性に優れ、高温下で長期間耐える強度をもつため、高級車やF1レーシングカーなどのマフラー素材としても使われています。

金属材料の「快削材」と「難削材」

金属材料について|難削材の加工

金属材料には、加工効率を向上させた「快削材」や、強度が高いため切削しにくい「難削材」などの材料があります。

快削材とは

快削材は、硫黄・リンなどの添加物や熱処理によって切削しやすくした金属材料です。
切削効率がよく工具の寿命も長くなるため、NC工作機械の自動加工にも向いています。

難削材とは

難削材は、「ステンレス鋼」「インコネル」「チタン」などの切削しにくい金属材料です。
これらの金属は強度があり耐熱性も高いため、航空宇宙の部品などに多く使用されています。

難削材の切削には、工作機械ツール工具材質の適切な選択がかかせません。

金属材料とは?まとめ

この記事では、金属加工の現場で使われている金属材料について解説しました。

金属材料にはそれぞれ特性があり、切削プレスなど加工方法にあわせた材料選びが重要です。
また難削材の加工もおおきなテーマとなっています。

本記事が、日頃の機械加工のヒントになればうれしいです。

この記事(金属材料)の編集者

甲 斐 智(KAI Satoshi)

甲 斐 智(KAI Satoshi)

1979年 神戸生まれ
多摩美術大学修了後、工作機械周辺機器メーカーの販売促進部門
14年以上に渡り、工作機械業界・FA業界のWebマーケティングに携わる
技術専門誌への寄稿多数
科学技術振興機構「J-GLOBAL」登録情報

・株式会社モノト 代表
・株式会社アプト Webディレクター
・一般社団法人日本機械学会 特別員
・東京商工会議所 会員

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