JIMTOFとは?工作機械の祭典JIMTOFのスケジュールと見どころ
- 更新日:
- 2022/11/17 (公開日: 2020/05/11 ) 著者: 甲斐 智
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- 日本の展示会|
JIMTOF(日本国際工作機械見本市)は、2年に1回、東京ビックサイトで開催される「世界四大」工作機械見本市のひとつです。
世界中の工作機械メーカーや周辺機器メーカーが、JIMTOFで新製品を発表。 ビックサイトの全館すべてを使う「最大規模の展示会」 としても知られています。
この記事では、JIMTOF開催スケジュールから最新のレポート、無料招待券の入手方法まで、JIMTOFについて幅広く紹介します。
〈JIMTOF2022の開催レポートはこちら〉
JIMTOFってどんな展示会?
JIMTOF(ジムトフ)は、日本国際工作機械見本市の略称です。〔Japan International Machine Tool Fair〕の頭文字をとったものです。
2年に1回、東京ビックサイトで開催される「世界四大 工作機械見本市」のひとつで、1962年から半世紀にわたり「日本の工作機械産業」をリードする産業展示会です。
JIMTOFには、1,000社近くもの工作機械関連メーカーが出展。「NC工作機械」はもちろん、プレス機械・ツーリング・切削工具・センサなど、金属加工のあらゆる最新技術が世界中から集まります。
工作機械の最新動向を探るため、国内外から18万人以上のエンジニアが訪れ、工作機械・加工技術の国際交流の場として愛されています。
JIMTOF:引用元:JETRO|世界の見本市・展示会情報
JIMTOF は、工作機械やそのあらゆる周辺機器が一堂に会する、ものづくりの総合見本市であり、かつ最先端の技術・製品が世界中から集結する、世界最大級の国際技術ショーです。
JIMTOF概要
名称 | 日本国際工作機械見本市 |
---|---|
略称 | JIMTOF |
会期 | 偶数年(2年に1回)の10月後半~12月初旬ごろ |
会場 | 東京ビックサイト(全館) |
主催者 | 社団法人日本工作機械工業会/株式会社東京ビッグサイト (後援:経済産業省/東京都/日本商工会議所) |
入場料 | 事前来場登録制 1,000円(前売り)/3,000円(当日) ※学生無料 |
出展内容 | 工作機械/鍛圧機械/工作機器/機械工具(切削工具、耐摩耗工具)/ ダイヤモンド・CBN工具/研削砥石/歯車・歯車装置/ 油圧・空気圧・水圧機器/精密測定機器/光学測定機器/ 試験機器/制御装置及び関連ソフトウエア(CAD、CAM等)/ その他 |
公式サイト | https://www.jimtof.org/jp/index.html |
JIMTOFは国内の産業展示会ではめずらしく、6日間の長期開催となります。
そのため週末には子ども連れや学生も多く、ものづくり展示や金属加工の体験イベントが催されます。
ホンモノのF1カーや、動く巨大工作機械など、メカ好きの子どもも楽しめる展示が満載です。
JIMTOF(日本国際工作機械見本市)の特色
JIMTOFは「世界でもっとも早く、最先端の工作機械が見られる」がテーマの展示会です。
高い世界シェアを誇る日本の工作機械メーカーの晴れ舞台でもあり、 工作機械メーカー各社では、JIMTOFで新製品発表をするため、日夜開発が進められています。
JIMTOFの会場には、5軸加工機械や3D金属プリンタ、ツーリングや周辺機器も豊富。工作機械は実際の加工デモを行い、加工ワークの参考展示も充実しています。
最新鋭の工場でしか見ることのできない、さまざまな工作機械メーカーの最新工作機械をまとめてチェックすることができます。
また自分の加工ワークを持ち込み、その場で工作機械エンジニアに相談することも可能です。
2018年の〈JIMTOF2018〉では、『未来へつなぐ、技術の大樹』がテーマ。
企画展示では、会場全体を「巨大工場」に見立て、稼働状況をモニタリングし、会場内の292台の工作機械が「IoT」でつながりました。
JIMTOFを通じて、Iotによる工作機械の「見える化」が注目されています。
(2020年は、コロナ禍の影響によりオンラインでの開催となりました)
JIMTOF2022について
今年で、31回目を迎える「JIMTOF2022(第31回 日本国際工作機械見本市)」は、2022年11月8〜13日まで、6日間にわたり開催されます。
4年ぶりのリアル開催となる会場では、「開かれる扉(ミライ)、世界を動かす技術の出会い」のテーマのもと、世界14の国と地域から1,000社以上もの企業が出展。出展社数・小間数とも、過去最大規模となります。
また2022年から、あらたに「Additive Manufacturing エリア」を開設。いま注目されているAM(積層造形技術)や、3Dプリンタ関連の最新製品をまとめてチェックすることができます。
スマートものづくりに対応した最新の工作機械がみられる「JIMTOF」で、ぜひ先端技術に触れてみてください!
詳しくは公式サイトもご覧ください。
JIMTOF2022の企画展・特別展
JIMTOFでは、エンジニア向けセミナー・講演会のほか、さまざまな企画展・特別展が開催されています。
その一部をご紹介します。
「最先端のものづくりの現在地(いま)とミライ」(東7ホール)
~工作機械とSmart Factory~
最新テクノロジーは、工作機械産業と製造業の未来をどのように変貌させるのか?
工作機械メーカー大手4社のスマートファクトリーで展開されている先端の取り組みを通じ、その背景にある「製造業の課題」を紹介。また、最新鋭の工作機械が生み出す日本発のトップシェアプロダクトも展示しています。
「歴史と伝統 技術と叡智 不可能を可能にする力」(南2ホール)
~日本のジェットエンジン開発の歴史~
世界の航空機産業の一翼を担うIHIのジェットエンジン技術を特別展示。
日本初の純国産ジェット機「橘花」に搭載した「ネ20」ターボジェットエンジンの開発の歴史や、IHIブレークスルーの歴史を紹介しています。
「ひらめきを形に!設計が変わる新しいモノづくり」(南2ホール)
~次世代型産業用3Dプリンタ技術開発~
「積層造形部品開発の効率化のための基盤技術開発」における、5年間プロジェクト(経済産業省・NEDO)の成果をパネル展示。
金属用パウダベット方式の欠陥予測システムや、高度モニタリング、フードバック・制御技術などの開発成果を紹介しています。
世界の工作機械展、JIMTOFと世界四大工作機械見本市について
世界四大工作機械見本市は、世界を代表する「工作機械見本市」の総称です。
日本のJIMTOFをはじめ、アメリカ・中国・ヨーロッパ各地で開催されています。
〈世界四大工作機械見本市〉
JIMTOFがない年に開催される「MECT」とは?
JIMTOFが開催されない奇数年には、「メカトロテックジャパン」(MECT)が開催されます。
MECTは、JIMTOFに次ぐ国内の工作機械見本市で、日本を代表する産業展示会です。
奇数年の10月、愛知県のポートメッセなごやで開催されます。
(主催:株式会社ニュースダイジェスト)
JIMTOFとMECTによって、毎年、工作機械の最新技術に触れることができます。
JIMTOFの入場方法は?無料招待券の入手方法
JIMTOFの入場には、入場券が必須です。
JIMTOF当日は窓口が混み合い、長蛇の列となるので、事前の購入がオススメです。
https://www.jimtof.org/jp/index.html
(価格は2018年のものです)
- 事前販売:1,000円
- 当日販売:3,000円
入場券以外にも、「無料招待券」を入手することで無料で入場することもできます。
JIMTOFの無料招待券は、通常の産業展示会にくらべ配布数が少なく、入手が困難。
出展メーカーのPR配布や、日頃付き合いのある商社などで手に入れることができます。
※出展メーカーでは、ブースのサイズによって、無料招待券の枚数が割り当てられていますが、追加で100枚単位で用意しているところも多くあります。
学生のJIMTOF入場について
JIMTOFは「学生証」の提示で、無料入場することができます。
就活や工作機械業界の研究のために来場する学生は、5千人以上(2018年度)。会場では、工作機械メーカーの経営者や若手エンジニアが、ものづくりの魅力を語る「工作機械トップセミナー」をはじめ、就活生向けの「ものづくり業界紹介セミナー」など、理系学生のためのイベントやセミナーも盛んに開催されています。
各企業ブースも学生応援に力を入れており、たくさんの学生たちが参加しています。
盛り上がりは、JIMTOFの外でも
JIMTOFの盛り上がりは「東京ビックサイト」にとどまりません。
工作機械メーカーではJIMTOFの開催にあわせて、プライベート展を同時開催したり、後日にアンコールフェアを開くなど、さまざまな企画が催されています。
ぜひ、工作機械メーカーのWebサイトもチェックしてみてください。
JIMTOFとは?まとめ
この記事では、日本最大の国際工作機械見本市「JIMTOF」について紹介しました。
東京ビックサイトの全館を使った広い会場では、1日では見切れないほどの工作機械や周辺機器に触れることができます。
ジェット機のインペラーや、F1のエンジンピストン加工など、普段見ることのできない加工ワークも満載。
金属加工エンジニアにはたまらない1週間です!
ぜひ、日にちに余裕をもって足を運んでみてはいかがでしょうか。