
小型マシニングセンタ – 小型M/Cの特徴と30番の小型機械を解説
- 更新日:
- 2025/02/07 (公開日: 2020/11/25 ) 著者: 甲斐 智
小型マシニングセンタは、「マシニングセンタ」の種類のひとつ。
金属に下穴をあけるドリリングマシンや、ネジを切るタッピングマシンから進化した機械が多く、コンパクトな立形マシニングセンタとしても使われています。
自動車からスマホ製造までさまざまな産業で利用されている、 高速・高効率に特化 した切削加工機です。

お知らせ情報収集に役立つ!業界トレンドBOOKを発行しました
この記事の目次
小型マシニングセンタの種類
小型マシニングセンタは、タレット式のATC(旋回式の工具交換装置)と30番(#30)の主軸を搭載したラインアップが主流です。

「タッピングや穴あけ加工しかできない?」と思われがちですが、マシニングセンタと同じようにドリル・フライス・エンドミルなどの工具を交換しながらさまざまな加工ができます。
引用元:CNCロータリテーブルシリーズ
回転テーブルなどの周辺機器と組み合わせることで、従来型のマシニングセンタにも劣らない加工能力を発揮。
あわせて読みたい
マシニングセンタとは
マシニングセンタの種類とATC・治具・価格を解説
マシニングセンタの種類とATC・治具・価格を解説
小型マシニングセンタの特徴

立形マシニングセンタと比較した、メリット・デメリットを紹介します。
小型マシニングセンタのメリット(立形マシニングセンタとの違い)
◯ 高速で生産性が高い
◯ 小型で省スペース
◯ 導入コストが低くリーズナブル
小型マシニングセンタのデメリット(立形マシニングセンタとの違い)
× 重切削や難削材には向かない
× 大きなワークには向かない
小型マシニングセンタの用途・加工例

アルミ加工をはじめ、工具交換によって、ステンレス板材や真鍮・鉄・チタンなどさまざまな金属に対応することができます。
自動車部品の加工例
- 自動車/二輪車用アルミ部品の加工
- CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の穴あけ加工
電子部品の加工例
- スマートフォン筐体の加工
- ハードディスクケースの加工
- 通信機器用金型の加工
二次加工品の加工例
- アルミダイカストのタップ加工
- 鍛造品のタップ加工
小型マシニングセンタの代表的なメーカー

さまざまな工作機械メーカーが、小型マシニングセンタを製造。
特に中国やASEAN(東南アジア諸国)などの新興国を中心に、小型マシニングセンタを使った高速加工のニーズが拡大しています。
なお小型マシニングセンタとして、シェアの高い「ロボドリル」はファナック、「タッピングセンター」はブラザー工業の登録商標です。
メーカー | 小型マシニングセンタの種類 |
---|---|
(株)スギノマシン | タッピング専用マシニングセンタ |
東洋精機工業(株) | 小型立形マシニングセンタ |
(株)ファースト技研 | 割り切りATCセンタ |
ファナック(株) | 小型切削加工機 ロボドリル |
ブラザー工業(株) | コンパクトマシニングセンタ SPEEDIO |
豊和工業(株) | ツインスピンドルマシニングセンタ |
ホーコス(株) | べッドレスマシニングセンタ |
(株)メクトロン | CNCドリリングマシン |
◎あいう順・敬称略
\詳しいメーカー情報はこちら/
※メーカーについて | 本サイトの独自調査によりピックアップしています。 特定のメーカーをPRしたり、推奨するものではありません。 掲載希望や掲載に問題がありましたら、こちらよりお知らせください。 |
---|