穴あけ加工の要約
穴あけ加工(穴開け加工・孔明け加工)は、固定したワークに回転する切削工具をあてて穴をあける「除去加工」の一種です。 ボルト穴・軸受穴・位置決め穴など多様な用途があり、量産加工の約6割を占める重要な基本加工です。
穴あけ加工の基本と使用機械
穴あけは「ドリル」「タップ」「リーマ」などを用いて行われます。 主要な使用機械には以下のようなものがあります。
- ボール盤: 最も基本的な穴あけ機械。
- NCボール盤・マシニングセンタ: 多穴や精密位置決め加工に対応。
- NC旋盤・ターニングセンタ: ワーク回転式の穴あけ加工。
- 5軸加工機: 斜め方向や複雑面への穴あけに対応。
穴あけ加工の種類
- 穴あけ加工: ドリルで下穴をあけ、必要に応じて中ぐり加工で拡張。
- 座ぐり加工: ねじ頭部を埋める段付き穴を形成。ボルトの座面を平らに整える。
- リーマ加工: 下穴を高精度に仕上げ、真円度・寸法精度を向上。
- タップ加工: 下穴にめねじを形成。ドリルと異なりねじ山を切る。
ドリルの種類と構造
ドリルは先端に切れ刃、軸部にシャンクをもつ基本工具です。 シャンクには以下の2種類があります:
- テーパシャンク: Φ13mm以上で保持力が高い。
- ストレートシャンク: 小径ドリルに使われる円筒形状。
構造や刃先交換方法によって、次のように分類されます:
- ソリッドドリル: ハイスや超硬から削り出した一体型。
- チップ交換式ドリル: 使い捨てチップを装着。量産向き。
- ヘッド交換式ドリル: 先端ごと交換でき、高精度加工に対応。
代表的なドリルの種類
- ツイストドリル: 最も一般的。らせん溝で切粉を排出。
- 油穴付きドリル: 内部給油で冷却・排出性を向上。
- センタ穴ドリル: 旋盤用センタ穴の加工。
- ガンドリル: 深穴加工用。長穴でも高精度を維持。
- 段付き/座ぐりドリル: 複数径や段付き穴を一度に加工。
- バニシングドリル: 穴面を塑性仕上げし、高い真円度を得る。
タップとリーマ
タップ(ねじ穴加工用)
- ポイントタップ: 貫通穴向け。切粉を前方へ排出。
- スパイラルタップ: 止まり穴向け。らせん溝で切粉を後方へ排出。
- スレッドミル: NC制御でねじ山を削る多用途工具。
リーマ(仕上げ用)
下穴を高精度・高真円度に仕上げる工具で、内面の粗さを改善します。 素材にはハイスや超硬が用いられます。
まとめ
穴あけ加工は、最も基本的かつ重要な除去加工であり、 使用するドリル・タップ・リーマの種類や条件を最適化することで、 加工精度・工具寿命・生産効率が大きく向上します。 現代のNCマシニング環境では、内部給油ドリルや高剛性タップによる高能率・高精度な穴加工が主流になっています。
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