門形マシニングセンタの要約
門形マシニングセンタは、主軸を支える構造が「門(ゲート)」状になった大型のNC工作機械です。 英語では CNC Double Column Machining Center と呼ばれ、数メートル級の大物ワークを高精度に加工できるのが特徴です。 船舶・航空機・金型など、通常のマシニングセンタでは対応できない大サイズ・高剛性の加工に適しています。
構造と仕組み
門形マシニングセンタは、2本のコラム(門柱)で主軸を支える構造を持ち、 剛性が高く、重切削に耐える設計になっています。構造の違いにより次の方式があります。
- クロスレール固定式: 主軸が上下・左右に動き、テーブルが前後に移動。
- クロスレール移動式: 主軸を支えるレールが上下に動き、加工高さに柔軟に対応。
- ガントリー式: 主軸を支える門全体が前後に動く。大型ワークの加工に最適。
特徴とメリット
- 数メートルを超える大物ワークを一度の段取りで加工可能。
- 高剛性構造により、鋳物や金型などの重切削に対応。
- 主軸アタッチメント交換で、1台で多面加工や複雑形状の加工が可能。
- ユニバーサルヘッド搭載機は「五面加工機」としても使用できる。
デメリット
- 機体が大型で設置スペースを取る。
- 機械コスト・運用コストが高い。
五面加工機との関係
門形マシニングセンタは、アタッチメントや旋回ヘッドを自動交換して五面加工に対応できます。 ユニバーサルヘッド搭載機では、上面・側面・正面など5面を一度に加工可能で、金型・構造部品などの複雑形状加工に最適です。
主なアタッチメントの種類
- スナウト:標準加工用
- 30°ヘッド:金型加工用
- 90°アングルヘッド:側面加工用
- ユニバーサルヘッド:曲面加工用
- 5面加工ヘッド:五面加工専用
これらは「AAC(Auto Attachment Changer)」で自動交換されます。
種類と主軸仕様
門形マシニングセンタは高剛性・重切削対応のため、主軸#50番機が主流です。 一方、高速軽切削用には#40番主軸のラインアップもあります。
代表的なメーカー
- オークマ(株): 5面加工門形マシニングセンタ
- 芝浦機械(株): 汎用門形マシニングセンタ
- 新日本工機(株): 高速形状加工機
- ニデックマシンツール(株): 五面加工対応機
EV車体金型や半導体製造装置の大型化により、より高精度・高速な門形マシニングセンタの需要が高まっています。
まとめ
門形マシニングセンタは、大型・高精度加工を得意とするNC工作機械で、 重切削・多面加工・高剛性を兼ね備えた万能機です。 五面加工機や自動アタッチメント交換などの技術革新により、 今後も航空宇宙・自動車・金型分野を中心に需要が拡大しています。
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