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EV技術と工作機械|電気自動車(EV)で活用される「工作機械」と、EV開発技術展について紹介

EV技術と工作機械|電気自動車(EV)で活用される「工作機械」と、EV開発技術展について紹介

更新日:
2021/04/25 ( 2020/10/19 公開) 編集者: 甲斐 智
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工作機械 | 日本の展示会 |
       

工作機械市場の約30%と大きなシェアを占める「自動車業界」。

自動車にはおよそ2万点の部品が使われており、運動性能や燃費をあげるため精度の高い金属加工がかかせません。

しかし今、「CASE」とよばれる新しいクルマの概念とともに、 工作機械市場は大きく変化
自動車のものづくりは「電気自動車(EV=英:Electric Vehicle)」の普及によって、 新たな時代を迎えています。

この記事では、EV技術・電気自動車で活用される工作機械や、EVの開発技術展について紹介します。

EVと工作機械について|コメント
自動車のEV化によって、部品点数は40%以上減少するといわれています!
CASEとは?
EVと工作機械について|CASE:
		  Connected(つながる)/Autonomous(自動運転)/Shared・Service(シェア・サービス)/Electric(電動化)
Connected(つながる)/Autonomous(自動運転)/Shared・Service(シェア・サービス)/Electric(電動化)の頭文字をとった造語。
新しい「クルマ」の概念として、さまざまな業界の指針や戦略として用いられています。

EV技術・電気自動車の動向と工作機械

イギリス・フランスなどの環境先進国では、2040年までにガソリン車の販売を禁止する政策を発表。
日本でも2030年代に「脱ガソリン車」を掲げており、自動車メーカー各社も「次世代のクルマづくり」に向けて新たな舵を切っています。

EVと工作機械について|動力源が「エンジン」から「モーター」へ電動化することで、部品点数は40%以上減少

動力源が「エンジン」から「モーター」へ電動化することで、部品点数は40%以上減少。
自動車向け金属加工は激減するといわれていますが、「EV用モーター」や「新素材」の加工は急増しています。

生産設備の多角化で、工作機械の需要は増加するとの試算もあります。

EV技術・電気自動車で使われる部品と、工作機械の需要

EVと工作機械について|EV技術・電気自動車で使われる部品と、工作機械の需要

EV技術・電気自動車では、エンジンや内燃機関(ないねんきかん)などの原動機がなくなり、シャフトやシリンダーヘッドなどエンジンの基幹部品が大幅に減少。
一方で、自動運転で使われる半導体やセンサ・カメラなど、電子部品の搭載が増加しています。

「モーター」や「バッテリー」などの新分野の登場とともに、新たな工作機械のニーズが生まれると期待されます。

EV用モーター

EVと工作機械について|EV用モーター

EV技術・電気自動車で使われるモーターは、一般的なモーターとおなじくコイル・マグネット・コア材から構成されています。

モーター製造では鍛造プレスなど、さまざまな塑性(そせい)加工機械が活躍。
なかでもEV用モーターの心臓部にあたる「コア材」の打ち抜きには、精度の高い「ファインブランキング」が求められています。

EV用バッテリー

EVと工作機械について|EV用バッテリー

EV技術・電気自動車で使われる「リチウムイオン電池」などのバッテリー製造には、プレス機械による金属ケースの加工や、工作機械による金型加工がかかせません。

EVと工作機械について|EV技術・電気自動車で使われる「リチウムイオン電池」などのバッテリー製造

金型加工はより精度の高い微細加工が求められ、「マシニングセンタ」をはじめ「研削盤」や「放電加工機(EDM)」「微細加工機」などの需要増加が期待されています。

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EV用減速機

EVと工作機械について|減速機

EV技術・電気自動車ではトランスミッション(変速機)が不要になり、代わりに「減速機」が主流になるといわれています。

減速機には複雑なギアや歯車が使われており、ガソリン自動車とおなじように、騒音・振動を減らすため、精度の高い歯車加工が求められます。

EVの軽量化:CFRP(炭素繊維強化プラスチック)

EVと工作機械について|EV素材の軽量化:CFRP(炭素繊維強化プラスチック)
引用元:TORAY CARBON MAGIC CO., LTD. – Monocoque body

EV技術・電気自動車はガソリン車にくらべて航続距離が短く、普及のネックとなってます。
そのため、強さと軽さを兼ね備えた「CFRP(炭素繊維強化プラスチック)」などの新素材を使った軽量化が急務です。

CFRPの成形には、加圧力や加圧時間を精密に制御することができる「サーボプレス」が使われます。
精度の高い成形にはさまざまなノウハウが必要で、高性能のプレス機械の開発が期待されています。

EVの軽量化:アルミ部品

EVと工作機械について|素材の軽量化:アルミ部品

EV技術・電気自動車の軽量化にともない、「アルミ部品」もあらためて注目されています。
アルミは軽くて加工性がよいため、すでに自動車部品として多く使われていますが、今後その比率がさらに増えることが予想されます。

切削加工」や「ダイカスト鋳造」などのアルミ加工法も見直されており、より生産の高い工作機械の開発が期待されています。

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EV技術・電気自動車開発のおすすめ展示会

EV技術・電気自動車分野では、開発技術エンジニアに向けたさまざまな展示会が開催されています。

EV技術・HV・FCV技術展〈EV JAPAN〉

EVと工作機械について|オートモーティブワールド
オートモーティブワールド@公式プレスより

世界最大級のEV先端技術展です。

モータ・電池・充電に関するあらゆる技術が出展。
新たに「FCV」技術もコンセプトに加わり、規模を拡大して開催されています。

また同時開催の「オートモーティブワールド」内では、自動運転からクルマの電動化・コネクティッドカーまで、世界中の自動車メーカー・自動車部品メーカーの最新技術が一堂に会します。

FCVとは?
FCVは「Fuel Cell Vehicle」の頭文字をとったもので、燃料電池自動車の略です。
燃料電池の「水素」と「酸素」の化学反応で電気エネルギーを生み出し、モーターを稼働させます。

EV技術・HV・FCV技術展〈EV JAPAN〉 概要

名称 EV技術・HV・FCV技術展〈EV JAPAN〉
略称 EV JAPAN
同時開催 「オートモーティブワールド」内
(会場によっては、構成が若干変わります)

・カーエレクトロニクス技術展
・クルマの軽量化 技術展
・コネクティッド
・カー EXPO
・自動車部品&加工 EXPO
・自動運転 EXPO
・MaaS EXPO (総合型モビリティサービス)
東京展 会期:毎年1月頃
会場:東京ビックサイト
公式サイト:https://www.evjapan.jp/ja-jp.html
名古屋展 会期:毎年10月頃
会場:ポートメッセ なごや
公式サイト:https://www.evjapan-nagoya.jp/
主催者 リード エグジビション ジャパン株式会社

未来のクルマ Technology ONLINE

Technology ONLINEは、クルマづくりの技術とサービスを結集したオンライン展示です。

素材/材料から、部品設計・加工、通信・センシング、制御・エネルギー、MaaS などのサービス分野まで、あらゆる技術が一堂に会します。

未来のクルマ Technology ONLINE 概要

名称 未来のクルマ Technology ONLINE
〈クルマ技術のトータルExpo & カンファレンス〉
会期 2020年10月 初回開催
会場 オンライン開催
主催者 株式会社JTBコミュニケーションデザイン
株式会社アペルザ
公式サイト https://www.automotivetechnology.jp

EVと工作機械まとめ

この記事では、EV技術・電気自動車で活用される工作機械や、EVの開発技術展について紹介しました。

EV化が進む自動車業界ですが、日本ではエンジンとモーターを両方搭載した「PHV」などのハイブリッド方式もまだまだ健在。

そのため、従来のガソリン車向け開発を継続しながらも新しい技術革新に対応していく、むずかしい舵取りが求められています。

この記事の編集者

甲斐 智(KAI Satoshi)

甲斐 智(KAI Satoshi)

1979年 神戸生まれ
多摩美術大学修了後、工作機械周辺機器メーカーの販売促進部門
14年以上に渡り、工作機械業界・FA業界のWebマーケティングに携わる
技術専門誌への寄稿など
科学技術振興機構「J-GLOBAL」登録

株式会社モノト 代表
一般社団法人日本機械学会 特別員
東京商工会議所(東商 社長ネット)
日本商工会議所(ザ・ビジネスモール)

運営サイト:製造業のための「SEO対策のいろは」
Twitter:@monoto_kai

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